氷河性地殻均衡(GIA:Glacial Isostatic Adjustment)

氷期には、高緯度地方に大規模な氷床ができます。氷床の下にある地殻は、氷床の重みにより沈降します。 その影響は地殻の下にあるマントルにもおよび、マントルは氷床から離れたところへとゆっくりと移動します。

間氷期になると、氷床が融解し、氷床周辺の地域では地殻が隆起します。 一方、氷床が融解し海水が増えたことにより、氷床から離れた地域では、海水による重みが増した海底が沈降します。 マントルは粘性体であるためすぐには反応しませんが、ゆっくりと時間をかけて、海底の下にあるマントルが陸側に移動します。 その結果、陸域が隆起し、見かけ上、海面水位が低下するという現象が起きます。

これら一連の現象を、氷河性地殻均衡(GIA:Glacial Isostatic Adjustment)と呼びます。




GIA模式図

GIAの模式図

例えば、氷床から離れたところに位置する日本では、最終氷期(約7万~1万年前)以降、氷床の融解が進み、約7000年前に海面水位が最も高くなりました(縄文海進)。 その後、海水による重みが増え、海底の下にあるマントルが陸側に移動しました。その結果、陸地が隆起し、見かけ上、海面水位が低下しました。 最終氷期以降に起こったこの陸地の隆起は現在も継続していると考えられています。

参考文献

  • 日本第四紀学会・町田 洋・岩田修二・小野 昭 編, 2007: 地球史が語る近未来の環境.

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