北太平洋亜熱帯循環と代表的な海流および水塊

 北太平洋亜熱帯循環(以下、亜熱帯循環)は、北太平洋の中緯度にある大きな時計回りの循環です(図1)(参考:海洋の循環)。この循環は、低緯度域の温かい海水を中高緯度域へ運び、また、中高緯度域の冷たい海水を低緯度域へと輸送することで、南北方向の熱の分配に大きく貢献しており、北太平洋周辺の気候システムおいて重要な役割を果たしています。亜熱帯循環は、海上の風(図2)によって作り出されています。そのため、その強さは大気場の変化に応じて変動します。例えば、冬季に北太平洋の北部で卓越するアリューシャン低気圧(図2)の変動は、亜熱帯循環を構成する流れの強さや分布、さらには亜熱帯循環内部の多くの現象に影響を及ぼすことが知られています。
 亜熱帯循環には、黒潮および黒潮続流北太平洋亜熱帯モード水北太平洋回帰線水北太平洋中層水といった特徴的な海流や水塊が見られます(図1)。これらの海流や水塊は、日本を含む北太平洋周辺地域の気象・気候や海洋環境と関連していることが知られています。また、それらの変化は水産業をはじめとした日本の社会経済活動にも直接的・間接的な影響を及ぼし得ます。
 近年の研究では、地球温暖化によって亜熱帯循環には様々な変化が生じると予測されています。例えば、地球温暖化に伴う海上風の変化によって亜熱帯循環全体が強化され、今後、黒潮の流量は増加すると考えられています。また、暖流である黒潮の流量が増加することで、日本近海を含む亜熱帯循環北西部の表層水温は他の海域に比べて大きく上昇するといわれています。このような海洋の変化は、気象・気候や水産資源の分布に影響し、日本をはじめとした東アジア地域での気象災害(大雨・暴風など)の増加や一部の魚介類の不漁を引き起こすことが懸念されています。
 気象庁は、黒潮、北太平洋亜熱帯モード水、北太平洋回帰線水、北太平洋中層水の時間変化を調べることで地球温暖化に伴う亜熱帯循環の変化を監視し、日本近海を含む北西太平洋において、気候変動対策に必要な海洋環境の変化に関する科学的な知見を提供しています。こうした調査は、数値モデルの精度検証にも利用され、地球温暖化予測の向上にも貢献しています。

北太平洋亜熱帯循環の模式図

図1 北太平洋亜熱帯循環の模式図と東経137度の鉛直断面図

模式図中の紫、黄、青の陰影は、北太平洋亜熱帯モード水、北太平洋回帰水、北太平洋中層水の分布域をそれぞれ表します。鉛直断面図は、水温と塩分の夏季の平均分布を表しています。水温の鉛直断面図で紫線によって囲まれた領域は、鉛直方向の水温変化率が特に小さい領域(鉛直一様性の高い層)を表し、北太平洋亜熱帯モード水に対応しています。塩分の鉛直断面図で黄線および青線によって囲まれた領域は、塩分が特に高い領域と特に低い領域を表し、北太平洋回帰線水と北太平洋中層水にそれぞれ対応しています。東経137度に沿った水温と塩分の鉛直断面図は、気象庁が毎年実施している東経137度の観測資料に基づいて描画しています。


海上風

図2 北太平洋における海面気圧と海上風の平均的な分布

上の図が年平均の分布、下の図が冬季(12月から2月)平均の分布です。等値線は海面気圧、矢印は海面風応力(風が表面を擦る力)、陰影は海面風応力の回転成分をそれぞれ表しています。いずれの要素もJRA-55(Kobayashi et al., 2015)に基づいて描画しています。北半球では、負の回転成分が時計回りの回転を意味しています。北太平洋の北部(アリューシャン列島付近)は、冬季に気圧が特に低くなることが知られており、この低圧部はアリューシャン低気圧と呼ばれています。アリューシャン低気圧が発達する冬季は、海上風が強まり、その時計回りの回転成分も大きくなるため、亜熱帯循環への影響が特に大きいと考えられています。


黒潮・黒潮続流

 黒潮は、北太平洋中緯度の西岸域を流れる海流です(図1)。東シナ海からトカラ海峡(九州と奄美大島の間)を通って北太平洋に入り、日本の南岸に沿って北東方向に流れています。黒潮は、太平洋の西部熱帯域を起源としており、そこから北太平洋の中緯度へと多量の海水や熱を運んでいます。毎秒5000万トンもの海水を輸送する黒潮は、世界最大規模の海流の一つとして知られています。黒潮は、房総半島沖で離岸して東向きに流れる黒潮続流へと続きます(図1)。黒潮続流もまた、暖水を輸送する役割を担っています。
 熱の輸送を担う黒潮・黒潮続流は日本近海を含む北西太平洋の海面水温(や表層水温)に大きな影響を与えており、例えば、黒潮・黒潮続流の周辺は他の海域に比べて海面水温が高くなっています。また、日本近海の海面水温は20世紀中頃から現在にかけて全球平均の2倍を超えるペースで上昇していますが、この急速な水温上昇の一因として、黒潮・黒潮続流の流量や位置の変化が挙げられています(Wu et al., 2012)。そして、黒潮・黒潮続流周辺の暖かい海域では、大気と海洋が互いに強く作用しあっており(大気海洋相互作用といいます)、海洋は多量の熱や水蒸気を放出することで大気に変化をもたらしていることが知られています(Nonaka and Xie, 2003; Tanimoto et al., 2011)。こうした大気への影響を通して、黒潮・黒潮続流は気象・気候に大きな影響を与えていると考えられています。加えて、黒潮の周辺では暖かい環境を好むカツオがよく獲れるなど、黒潮が作り出す循環や表層水温の分布は水産資源の分布とも密接に関連しています。
 黒潮および黒潮続流は亜熱帯循環の一部です(図1)。亜熱帯循環は大規模な風の場によって駆動され、その変化の影響を強く受けることから、その一部である黒潮・黒潮続流もまた、海上風の強さや分布に応じて変化していると考えられています。これまでの研究により、長期的な(およそ10年以上の)時間スケールでは、黒潮による海水輸送量(以下、黒潮流量)や黒潮続流の強さおよび流路の南北位置や安定性は、北太平洋の中央部における海上風の変動に3年ほど遅れて応答していることが明らかになっています(Yasuda and Kitamura, 2003; Qiu and Chen, 2005; Sugimoto and Hanawa, 2009; Sugimoto et al., 2010)。数値モデルによる将来予測では、黒潮流量・黒潮続流緯度ともに有意な変化は見られない(Yamanaka et al., 2021)と予測される一方、地球温暖化に伴う海上風の変化によって黒潮および黒潮続流は強化され、黒潮続流は北方に変位する(Yang et al., 2016)という予測もあります。黒潮・黒潮続流の変化は日本近海の海面や表層の水温を変化させることで周辺地域の気象・気候や水産資源の分布に影響し得るため、注意深く監視する必要があります。

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北太平洋亜熱帯モード水

 北太平洋中緯度の海面から深さ約1000mまでは、亜寒帯や亜熱帯の海面から沈み込んだ海水が層状に重なった構造をしています。東経137度に沿った水温と塩分の鉛直断面図(図1)には、北緯29度の深さ250m付近を中心に水温と塩分が鉛直方向に比較的一様な層(等値線の間隔が広い層)がみられます。この鉛直一様な海水は、亜熱帯で沈み込んだ海水の一つで、北太平洋亜熱帯モード水(以下、亜熱帯モード水)(Masuzawa, 1969)と呼ばれています。亜熱帯モード水は、黒潮などの一連の海流に囲まれた亜熱帯循環の北西部に広く分布しており(図3の赤線で囲まれた領域)、北太平洋中緯度の表層において大きな体積を占めています。
 亜熱帯モード水は、冬季に黒潮続流の南方で作られます。冬季には、ユーラシア大陸から冷たい季節風が吹き、北西太平洋の海面は強く冷却されます(図3)。海面付近の海水が冷えて重くなると、それが下層の海水とよく混ざり、表層には水温と塩分が鉛直に一様な層(混合層)が厚く発達します(図3の青線で囲まれた領域)。春になると海面に近い部分は水温が上がるため、この厚い混合層の上層部分は変質してしまいますが、下層部分は春以降も特性が大きく変わることなく海洋内部に残されます。こうしてできた海洋内部の鉛直一様層が、亜熱帯モード水です。亜熱帯モード水は、時計回りの亜熱帯循環に沿って海洋内部を循環し、亜熱帯循環の北西部に広がります(図3の赤線で囲まれた領域)。
 海洋には、気候の変化に応じて膨大な量の熱を吸収・放出することで気候の変化を緩やかにする働きがあります。例えば、地球温暖化に関しては、地球全体が蓄えた熱のおよそ90%が海洋によって吸収されており、それによって気温の上昇は大きく緩和されています。そして、この海洋が蓄えた熱の6割から7割は深さ700mまでの表層に蓄積しているといわれています。海洋表層で大きな体積を占める亜熱帯モード水の水温は、海洋への熱の蓄積の状況を監視するための重要な指標の一つであるといえます。また、海面付近から海洋内部へと沈み込む亜熱帯モード水は、海面を通して大気から海洋に溶け込んだ二酸化炭素を海洋内部へと輸送する働きがあります。亜熱帯モード水が作られる海域は、北太平洋の中でも海洋による二酸化炭素の吸収量が多い海域であり、海洋による二酸化炭素吸収の過程に関わる水塊としても注目されています(参考:海洋中の二酸化炭素蓄積量)。
 亜熱帯モード水の水温や厚さ(形成量、分布量)は、10年程度の周期で変動しています(Sugimoto and Kako, 2016; Oka et al., 2019)。これらの変動には、冬季の海面冷却の強さが関係しているといわれてきました(Suga and Hanawa, 1995)。冬季の季節風によって海面が強く冷却される年ほど混合層が厚く発達し、冷たく厚い亜熱帯モード水が形成・分布するとされています。また、海洋内部の密度構造の変動とも関係があります。海洋は、深い層ほど冷たく密度の大きい(つまり重い)海水に占められています。上層と下層の海水の密度差(これを成層強度といいます)が小さい(成層が弱い)ときほど、上下方向の海水の混合が起こりやすくなるため、冷たく厚い亜熱帯モード水が形成されやすくなります(Qiu and Chen, 2006; Sugimoto and Kako, 2016)。亜熱帯モード水の分布量には長期的な変化は確認されていませんが、水温は長期的には上昇傾向にあることが、歴史的な観測データや気象庁による船舶観測の結果から明らかになってきました(Sugimoto et al., 2017; Oka et al., 2019; Kawakami et al., 2020)。この亜熱帯モード水の水温の上昇に関しては、地球温暖化に伴う海上風の変化によって生じた黒潮流量の増加が一因であると考えられています。


北太平洋亜熱帯モード水の形成域と分布域

図3 冬季季節風による海面冷却と北太平洋亜熱帯モード水の形成域・分布域

矢印は、冬季の風の分布を表します。寒色系の陰影は、冬季に海洋から放出される単位時間あたりの正味の熱量(正味の海面熱フラックス)を表します。負の値が大きいほど海洋から多くの熱が放出され、海洋がよく冷えることを意味しています。黒の太線は、黒潮および黒潮続流の平均的な位置を表します。青線で囲まれた領域は、冬季に海洋表層の混合層が125mよりも深くまで発達する海域を表します。赤線で囲まれた領域は、亜熱帯モード水の平均的な分布域を表します。なお、風と海面熱フラックスに関してはJRA-55(Kobayashi et al., 2015)、混合層の深さと亜熱帯モード水の分布に関してはWorld Ocean Atlas 2013(Locarnini et al., 2013; Zweng et al., 2013)に基づいて描画しています。

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北太平洋回帰線水

 東経137度に沿った塩分の鉛直断面図(図1)には、北緯15度の深さ150m付近を中心に塩分の高い層が見られます。この塩分の高い海水は、北太平洋の亜熱帯で沈み込んだ海水の一つで、北太平洋回帰線水(Canon, 1966)(以下、回帰線水)と呼ばれています。回帰線水は、亜熱帯循環の中央部(回帰線付近)にみられる海面塩分の高い海域で作られます(図4の暖色系の陰影付きの領域)。海面塩分の分布は、蒸発量と降水量の分布を反映しています。亜熱帯循環中央部の海面塩分が高いのは、ここでは蒸発量が降水量を上回るためです。回帰線水は、この海面塩分の極大域から、表層の海水が冷えて重くなる冬季に海洋内部に沈み込み、時計回りの亜熱帯循環に沿って南西方向に広がっていきます(図4の赤線で囲まれた領域)。
 海洋から蒸発した水蒸気の一部は、大気の流れによって遠くまで運ばれ、陸上を含む他の地域の降水量に影響します。近年は、気温の上昇(地球温暖化)により、大気が含むことのできる水蒸気量が増加したことで海洋から大気へと供給される水蒸気も増え、その結果、様々な地域で降水量が増加しているといわれています。蒸発がさかんな高塩分海域を起源とする回帰線水の塩分や厚さ(形成量、分布量)は、このような大規模な水蒸気の循環の変化をよく反映すると考えられ、気候変動を監視するための指標として注目されています。
 回帰線水の塩分や厚さ(形成量、分布量)の変動に関しては様々な調査が行われており、数年から10年程度の周期を持つ変動が報告されています(Suga et al., 2000; Katsura et al., 2013; Nakano et al., 2015; Kawakami et al., 2020)。これら回帰線水の変動は、亜熱帯循環の中央部の蒸発量と降水量の変化の影響を強く受けていることがわかっています。近年、回帰線水の形成域である亜熱帯循環の中央部において高塩化の傾向が報告されており(Hosoda et al., 2009; Durack and Wijffels, 2010)、気象庁の船舶観測に基づく調査からも回帰線水の塩分の増加が明らかになっています(Oka et al., 2017; Kawakami et al., 2020)。回帰線水の塩分の増加は、地球温暖化に伴う亜熱帯循環域の蒸発量の増加を反映したものであり、この蒸発量の増加は、日本を含む様々な地域の降水量の増加をもたらすと考えられています。回帰線水の塩分や分布は、気候変動に伴う降水量の変化を調べるための手がかりであり、注意深く監視をする必要があります。


北太平洋回帰線水の形成域と分布域

図4 北太平洋回帰線水の形成域・分布域

等値線は海面塩分の分布を表し、暖色系の陰影は海面塩分の高い海域を表します。塩分の高い陰影付きの海域が回帰線水の形成域に対応しています。赤線で囲まれた領域は、回帰線水の平均的な分布域を表します。海面塩分と回帰線水の分布域は、World Ocean Atlas 2013(Locarnini et al., 2013; Zweng et al., 2013)に基づいて描画しています。

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北太平洋中層水

 東経137度に沿った塩分の鉛直断面図(図1)には、北緯24度の深さ700m付近を中心に塩分の低い層が見られます。この塩分の低い海水は北太平洋の亜寒帯に起源を持つもので、北太平洋中層水(Ried, 1965)(以下、中層水)と呼ばれています。中層水は、オホーツク海や北太平洋亜寒帯域を起源とする低温で低塩分な海水が、本州東方の三陸沖で比較的高温かつ高塩分な亜熱帯起源の海水と混ざり、変質することで形成されると考えられています(Yasuda et al., 1996, Yasuda, 1997)。形成された中層水は、時計回りの亜熱帯循環に沿って海洋内部を循環し、北太平洋の中緯度へと広がります(図5, 東から西へ伸びる舌状の低塩分域)(Talley, 1993)。
 中層水は、北太平洋の海面から沈み込む海水の中では最も低温で密度が大きく、最も深くまで沈み込む海水です。海面を通して大気から受け取った熱や酸素を海洋内部に運ぶほか、亜寒帯域の表層に豊富な栄養塩(硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩)やオホーツク海の沿岸域で特に豊富な鉄分を北太平洋の中層に輸送する働きを持つと考えられており、気候、物質循環、海洋環境、および生態系の観点で重要な役割を果たしているとされています。
 中層水が起源を持つオホーツク海では、地球温暖化に伴う海洋内部の水温上昇や貧酸素化(溶存酸素量の減少)が報告されています(Nakanowatari et al., 2007)。一般に、海水は冷えて重くなることで海洋内部に沈み込み、また、海面付近から沈み込んで間もない海水は酸素を多く含むことから、このオホーツク海の水温上昇や溶存酸素量の減少は、低温・低塩な中層水の形成の鈍化に関連するものだと指摘されています。中層水のこうした変化は、北太平洋内部の昇温や物質循環の弱化を通して海洋環境の変化を引き起こすため、水産資源への影響が懸念されています。気象庁は、海洋気象観測船による資料の解析から亜熱帯循環内において中層の貧酸素化を報告するなど(Takatani et al., 2012; Sasano et al., 2015; Sasano et al., 2018)、中層水の長期変化について注意深く監視を続けています。


北太平洋中層水の分布域

図5 北太平洋中層水の分布

等値線は中層水が分布する深さ(目安として、ここでは海水の密度が1026.8kg/m3となる深さとしています)の塩分の平均的な分布を表します。低塩分(例えば塩分が33.9から34.3程度)の中層水が、本州の東方海域から時計回りに循環しながら北太平洋の中緯度に広がっている様子がわかります。World Ocean Atlas 2013(Locarnini et al., 2013; Zweng et al., 2013)に基づいて描画しています。

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参考文献

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