全球の海面水温の変動(2012年12月)

平成25年1月15日発表

気象庁地球環境・海洋部

診断


12月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 12月の太平洋赤道域の海面水温は、西部で顕著な正偏差でした。
  • 北太平洋では、アリューシャンの南と10ºN, 140ºE付近から20ºN, 175ºW付近にかけて顕著な正偏差が見られました。また、朝鮮半島付近から30ºN, 170ºE付近にかけてと、アラスカの南で顕著な負偏差が分布しました。
  • インド洋では、熱帯域で正偏差となり、南シナ海から北インド洋にかけてと赤道域西部、および、マダガスカルの東からオーストラリア西方沖にかけて顕著な正偏差が見られました。
  • 大西洋では、米国東岸付近とカリブ海から北大西洋熱帯域中央部にかけて顕著な正偏差が見られました。また、ブラジル東岸付近と南アフリカ西方沖で顕著な負偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2012年12月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向

北太平洋の海面水温は、2011年9月以降、アラスカの南で顕著な負偏差になっています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西方沖で顕著な正偏差になっています。
北大西洋の海面水温は、2011年9月以降、米国東岸付近で顕著な正偏差になっています。


顕著な現象とは

全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。

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