全球の海面水温の変動(2012年6月)

平成24年7月17日発表

気象庁地球環境・海洋部

診断


6月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 太平洋赤道域の海面水温は、140ºW付近から南米西岸にかけて正偏差が見られました。
  • 北太平洋では、中央部で顕著な正偏差が見られました。
  • また、アラスカ南方沖からアリューシャン近海にかけてとメキシコ西方沖、および、日本の東で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、南米西岸付近で顕著な正偏差が見られました。
  • インド洋では、オーストラリア西岸付近から赤道域の中部にかけて顕著な正偏差が見られました。
  • 大西洋では、米国東岸付近からアイスランド付近にかけてと、西インド諸島付近からイベリア半島付近にかけて帯状に顕著な正偏差が見られました。また、10ºS20ºW付近から南アフリカ付近にかけて顕著な負偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2012年6月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1981年〜2010年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向

エルニーニョ監視海域の海面水温は、2012年2月以降基準値に近い値が続いていましたが、6月は基準値との差が+0.5℃となりました。
北太平洋の海面水温は、2011年11月以降、アリューシャンの南で顕著な正偏差になっています。
インド洋の海面水温は、2010年10月以降、オーストラリア西岸付近で顕著な正偏差になっています。
北大西洋の海面水温は、2011年9月以降、米国東岸付近で顕著な正偏差になっています。


顕著な現象とは

全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る正偏差(高温)、−1を下回る負偏差(低温)を顕著な現象として主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。

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