全球の海面水温の変動(2010年1月)

平成22年2月15日発表

診断


1月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 2009年夏以降エルニーニョ現象が続いています。太平洋赤道域の海面水温は、中部で顕著な正偏差でした。北太平洋の海面水温は、35ºN160ºW付近で顕著な負偏差が見られました。南太平洋では、フィジー諸島付近とペルー西方沖で顕著な負偏差、40ºS140ºW付近で顕著な正偏差が見られました。
  • 大西洋の海面水温は、30ºSから30ºNにかけてと50ºN以北で顕著な正偏差が見られました。一方、メキシコ湾と米国東方沖で顕著な負偏差が見られました。
  • インド洋の海面水温は、南東部を除き顕著な正偏差が見られました。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2010年1月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1971年〜2000年)。等値線の間隔は0.5℃

解説

全球の海面水温の最近の傾向
 2009年夏以降エルニーニョ現象が続いています。太平洋赤道域では、6月以降にはほぼ全域で正偏差となり、10月以降では中部で正偏差が顕著となっています。
 大西洋では2009年7月以降、30ºN以北の一部で負偏差域が見られ、その他の海域では正偏差が見られる状態が続いています。
 インド洋の海面水温は、2009年6月以降、広範囲で顕著な正偏差が持続しています。

顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ 空間パターンを対象にしています。

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