全球の海面水温の変動

平成18年2月15日更新

診断


1月の全球の海面水温の状況は、以下の通りです。

  • 太平洋では、日本東方、赤道域中・東部および45°S 以南の170°Eから150°Wで負偏差、それ以外の海域では正偏差となっています。20°Nに沿った150°E〜150°W、30°Sに沿った165°W〜80°Wおよびオーストラリア東方の海域で正偏差が顕著です。
  • 北大西洋では、フロリダ半島付近で負偏差となっている以外は、広く顕著な正偏差になっています。南大西洋では30°Sに沿ったブラジル東方で顕著な正偏差となっています。
  • インド洋では、南アフリカ南東沖からオーストラリア南西にかけての海域で顕著な負偏差となっています。
今月の図

全球海面水温平年偏差の分布

2006年1月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1971年〜2000年)。等値線の間隔は0.5℃。

解説

顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化して(規格化海面水温偏差)、+1を上回る場合を顕著な 正偏差(高温)、−1を下回る場合を顕著な負偏差(低温)と表現しています( 規格化海面水温偏差の全球分布)。ただし、次に挙げるような、ある程度の大きさを持つ 空間パターンを対象にしています。
年々〜数十年周期の気候変動に伴う海面水温の偏差パターンについて
年々〜数十年周期の気候変動に伴って、 太平洋や大西洋に変動中心を持つ海面水温の偏差パターンが存在しています。

全球の海面水温の最近の傾向
 太平洋では、2004/05年冬〜2005年夏は、北太平洋中央部で負偏差、北太平洋東部や熱帯域で正偏差、といったパターンが継続していました。2005年9月〜11月には一時的に北太平洋中央部が正偏差、北太平洋東部が負偏差となりましたが、2005年12月以降、北太平洋中央部は負偏差、北太平洋東部は正偏差に戻りつつあります。一方、熱帯域は、2005年9月以降、東部より負偏差が拡大しています(月平均海面水温・偏差の全球分布)。
 大西洋では、2004/05年冬より、40°N付近の中緯度で負偏差、その高緯度側及び低緯度側で正偏差といったパターンがほぼ続いていましたが、2005年7月以降、40°N付近の負偏差域は見られないか、もしくは小さくなっています(月平均海面水温・偏差の全球分布)。

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