海面水温・海流(近畿・中国・四国周辺海域)

平成30年6月8日発表
大阪管区気象台

診断(2018年6月上旬)

  • 日本海では、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域がみられるようになりました。
  • 紀伊半島の南では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。
  • 黒潮は紀伊半島の南から東海沖で大蛇行しています。
  • 黒潮は足摺岬、室戸岬および潮岬では離岸して流れています。
  • 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、山陰沖東部を東南東に流れ、若狭湾沖を北北東に流れ、能登半島の西から北西に流れています。

近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(6月7日)
近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(6月7日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。近畿・中国・四国周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

日本海では、平年より日射量が多かったことや、暖かく湿った空気に覆われたことにより、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年よりかなり高い海域がみられるようになりました。

紀伊半島の南では、黒潮の大蛇行の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月、近畿・中国・四国周辺海域の海面水温は、日本海では、平年より高いか、かなり高いでしょう。

太平洋では、四国沖は平年並か平年より高く、紀伊半島の南は平年より低いでしょう。

海流の実況と見通し

2018年6月上旬の近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸
室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸
近畿・四国周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない
日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、山陰沖東部の北緯36.5度、東経133.5度付近から東南東に流れ、若狭湾沖の北緯36度、東経135.5度付近から北北東に流れ、能登半島の西の北緯37度、東経136度付近から北西に流れ、能登沖の北緯38度、東経135度付近から東北東に流れている

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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