海面水温・海流(近畿・中国・四国周辺海域)
平成29年6月9日発表
大阪管区気象台
診断(2017年6月上旬)
- 日本海では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました。
- 太平洋では、海面水温が平年よりかなり高い海域が引き続きみられます。
- 黒潮は、九州東方から足摺岬にかけて小蛇行し、足摺岬では離岸、室戸岬では接岸し、潮岬では離岸して流れています。
- 対馬暖流は、山陰沖西部を東北東に流れ、隠岐の北からは南東に流れ、若狭湾沖を北に流れています。
近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(6月8日)
解説
海面水温
日本海では、平年より風が強かったことや、日射量が少なかったことにより、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域がみられるようになりました。
太平洋では、下層の暖水の影響で、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、近畿・中国・四国周辺海域の海面水温は、日本海では平年並か平年より高く、太平洋では平年より高いか、かなり高いでしょう。
海流の実況と見通し
2017年6月上旬の近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸(小蛇行) 離岸(小蛇行) 室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 離岸(小蛇行)する 潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸と接岸を繰り返す 近畿・四国周辺海域のその他の顕著な現象 九州南東方の北緯31度、東経132度付近に冷水渦がみられる - 日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を東北東に流れ、隠岐の北から南東に流れ、若狭湾沖を北に流れている - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。