海面水温・海流(沖縄周辺海域)

平成28年5月10日発表
沖縄気象台

診断(2016年5月上旬)

  • 東シナ海南部では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。
  • 黒潮は、沖縄本島の北西180km付近を北東に流れています。
  • 北緯26.5度、東経130度付近に冷水域が、北緯24.5度、東経131度付近に暖水渦がみられます。

沖縄周辺海域の海面水温平年差分布図(5月9日)
沖縄周辺海域の海面水温平年差分布図(5月9日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。沖縄周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

5月上旬の東シナ海南部は、平年では10日間で海面水温が0.5〜1℃程度上昇する時期ですが、平年より強い風の影響を受けたため、広い海域で海面水温が平年ほど上昇しませんでした。このため、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。沖縄の南と沖縄諸島近海を除いた沖縄の東では海面水温が平年よりかなり高い状態が続いています。

海面水温の今後の見通し

沖縄周辺海域の向こう1か月の海面水温は、東シナ海南部では平年並か平年より高くなる見込みです。沖縄の東と沖縄の南では平年より高いか、かなり高いでしょう。

海流の実況と見通し

2016年5月上旬の沖縄周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:沖縄周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
沖縄本島から北西沖の黒潮までの距離(※1 180km付近
沖縄周辺海域のその他の顕著な現象 沖縄の東の北緯26.5度、東経130度付近に冷水域が、南大東島の南の北緯24.5度、東経131度付近に暖水渦が、それぞれみられる

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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