海面水温・海流（沖縄周辺海域）
平成25年10月31日発表
沖縄気象台
診断（2013年10月下旬）
- 東シナ海南部では、海面水温が平年より高い海域が見られなくなり、海面水温が平年より低い海域が広がりました。
- 沖縄の東と沖縄の南では、海面水温が平年より低い海域が広がりました。
- 黒潮は、沖縄本島の北西約190km付近を北東に流れています。
- 北緯25.5度、東経128.5度付近に暖水渦がみられます。
- 北緯22.5度、東経123.5度付近に冷水域がみられます。
沖縄周辺海域の海面水温平年差分布図（10月30日）
海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。
この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。
解説
海面水温
沖縄周辺海域では、10月下旬は平年では海面水温が0.5℃程度低下する時期ですが、台風第27号の影響で平年より日照時間が少なく平年より風が強かったため広い海域で海面水温が1℃以上低下しました。そのため、東シナ海南部では、海面水温が平年より高い海域が見られなくなり、海面水温が平年より低い海域が広がりました。沖縄の東と沖縄の南では、海面水温が平年より低い海域が拡大しました。南大東島の南東では海面水温が平年より3℃以上低い海域も見られます。
- 参考情報：台風による水温低下
海面水温の今後の見通し
沖縄周辺海域の海面水温は、平年並か平年より低い状態が続くでしょう。
海流の実況と見通し
2013年10月下旬の沖縄周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表：沖縄周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し（注） 沖縄本島から北西沖の黒潮までの距離（※1） 190km付近 − 沖縄周辺海域のその他の顕著な現象 北緯25.5度、東経128.5度付近に暖水渦がみられる
北緯22.5度、東経123.5度付近に冷水域がみられる− （注）『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
（※）が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考情報：暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位（下位）1/10以上（以下）を「平年よりかなり高い（低い）」としています。