海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)

平成26年9月19日発表
福岡管区気象台

診断(2014年9月中旬)

  • 対馬近海から九州西方にかけての海域では、海面水温が平年より1℃以上高い海域がみられるようになり、奄美群島の西の海域では、海面水温が平年より高い状態がつづいています。
  • 黒潮は、トカラ海峡の北緯29.8度付近を南東に流れ、都井岬から離岸して流れています。

九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(9月18日)
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(9月18日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。九州・山口県周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

対馬近海から九州西方にかけての海域では、海面水温が平年ではこの10日間で0.5〜1℃低下する時期ですが、下層の暖水の影響により、海面水温がほとんど変化しませんでした。このため、海面水温が平年より1℃以上高い海域がみられるようになり、平年より高くなりました。

奄美群島の西の海域では、海面水温が平年より高い状態がつづいています。

奄美群島の東の海域では、海面水温が1℃以上高い海域がみられなくなり、平年並となりました。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、対馬近海から九州西方にかけての海域と奄美群島の西の海域で平年並か平年より高く、奄美群島の東の海域では平年並か平年より低く経過するでしょう。

海流の実況と見通し

2014年9月中旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1 北緯29.8度 / 南東
都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 接岸するが、一時離岸
九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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