海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)
平成25年9月30日発表
福岡管区気象台
診断(2013年9月下旬)
- 九州・山口県周辺海域の海面水温は、山陰沖西部から九州西方にかけての海域で平年より高くなっています。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯30.1度付近を東南東に流れ、都井岬で接岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図(9月29日)
解説
海面水温
山陰沖西部から九州西方にかけての海域では、9月下旬は海面水温が平年では0.5〜1℃低下する時期ですが、平年より日照時間が多く、風も弱かったため、海面水温がほとんど低下しませんでした。このため、海面水温が平年より2℃以上高い海域が広くみられるようになりました。
九州の東から奄美群島近海にかけておよびその東の海域では、9月下旬は海面水温が平年では0.5℃程度低下する時期ですが、台風第20号の影響で平年より風が強かったため、海面水温が平年並かそれよりも大きく低下しました。このため、9月中旬に平年並か平年より高かった海面水温は、平年並か平年より低くなっています。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、九州の東で平年並の状態が続き、その他の海域では平年より高い状態が続くでしょう。
海流の実況と見通し
2013年9月下旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) トカラ海峡の黒潮の通過緯度/向き(※1) 北緯30.1度/東南東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 接岸 接岸 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 九州西方の北緯31.5度、東経129度付近に暖水域がみられる − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。