海面水温・海流（九州・山口県周辺海域）
平成25年8月9日発表
福岡管区気象台
診断（2013年8月上旬）
- 九州・山口県周辺海域の海面水温は、全域でおおむね平年より高くなっています。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯30度付近を東南東に流れ、都井岬で接岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温平年差分布図（8月8日）
海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。
この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。
解説
海面水温
奄美群島近海では、平年では海面水温がほとんど変化しない時期ですが、8月上旬は風が平年より弱く、日照時間も平年より多かったため、10日前と比べて0.5〜1℃上昇しました。このため、海面水温が平年より1℃以上高い海域が広くみられるようになりました。
対馬海峡から九州西方にかけての海域では、平年では10日間で海面水温が0.5℃程度上昇する時期ですが、8月上旬の後半は日照時間が平年より多く、10日前と比べて1℃程度上昇しました。このため、海面水温が平年より1℃以上高い海域が広がりました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、平年より高い状態が続くでしょう。
海流の実況と見通し
2013年8月上旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表：九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し（注） トカラ海峡の黒潮の通過緯度／向き（※1） 北緯30度／東南東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸（※1） 接岸 接岸 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − （注）『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
（※）が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。