海面水温・海流（九州・山口県周辺海域）
平成25年5月20日発表
福岡管区気象台
診断（2013年5月中旬）
- 海面水温は、九州西方で平年より高くなりました。
- 黒潮は、トカラ海峡の北緯30.2度付近を東南東に流れ、都井岬で離岸して流れています。
九州・山口県周辺海域の海面水温偏差分布図（5月19日）
海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 偏差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。
この海面水温偏差の図は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。
解説
海面水温
九州西方では、平年では海面水温が10日前と比べて0.5〜1℃上昇する時期にあたりますが、南風の影響や日照時間が平年より多かったこと、黒潮から分かれて北上した暖水の影響により、広い海域で10日前と比べ1.5℃程度上昇しました。このため、海面水温が平年より1℃以上高い海域が拡大し、平年より高くなりました。
その他の海域では、奄美大島の南で海面水温が平年より低くなっています。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月の九州・山口県周辺海域の海面水温は、東シナ海の北緯30度より北の海域で平年並か平年より高く、その他の海域で平年並の状態が続く見込みです。
海流の実況と見通し
2013年5月中旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表：九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し（注） トカラ海峡の黒潮の通過緯度／向き（※1） 北緯30.2度／東南東 − 都井岬での黒潮の離岸・接岸（※1） 離岸 6月中旬には接岸する 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない − （注）『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
（※）が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。