地震防災対策強化地域判定会会長会見(定例)
報道発表日
平成20年11月21日
概要
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
本文
第270回地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会記者説明コメント
最近の東海地域とその周辺の地震・地殻活動
現在のところ、東海地震に直ちに結びつくような変化は観測されていません。
1.地震活動の状況
全般的には顕著な地震活動はありません。
静岡県中西部のフィリピン海プレート内ではマグニチュード3.5以上の地震の発生頻度が引き続き少なく、浜名湖周辺のフィリピン海プレート内でも地震の発生頻度が少ない状態になっています。一方、愛知県の地殻内では地震活動がやや活発な状態が続いており、静岡県中西部の地殻内でもやや活発な状態になっています。その他の地域では概ね平常レベルです。
なお、東海地域の周辺域の伊勢湾から三重県・奈良県にかけた地域において、11月10日~18日にかけて深部低周波地震活動が観測されました。この付近では本年3月及び6月にも深部低周波地震活動が観測されています。
2.地殻変動の状況
全般的には注目すべき特別な変化は観測されていません。
GPS観測及び水準測量の結果では、御前崎の沈降傾向はこれまでと同様に継続しています。
なお、上記の深部低周波地震活動と同期して、プレート境界付近における「短期的ゆっくり滑り」に起因すると見られる地殻変動が周辺の歪計等で観測されました。この付近では同様の現象が本年3月及び6月にも観測されています。
問い合わせ先
地震火山部 地震予知情報課
電話:03-3212-8341 (内線)4576
関連資料
- 1.記者説明コメント及び添付資料[PDF形式:1.8MB]
- 2.気象庁資料[PDF形式:3.3MB]
- 3.国土地理院資料[PDF形式:432KB]
[地震防災対策強化地域判定会委員打合せ会では、気象庁のほか国土地理院、独立行政法人防災科学技術研究所、独立行政法人産業技術総合研究所の資料を用いて議論が行われています。また、気象庁の地震活動資料には、防災科学技術研究所や大学等関係機関のデータも使われています。]