オゾン・紫外域日射データ


目 次
はじめに
オゾンデータについて
ディレクトリ構造とデータファイル

はじめに
 国際地球観測年(IGY:1957~58年)を契機として世界的に開始されたオゾン観測は、当初、成層圏の大気の流れのトレーサーとして、また気温分布に影響を与える物質としてのオゾンの動向を把握するために行われてきた。気象庁でも高層気象台・札幌・鹿児島を観測地点として観測が開始され、以後、観測種目や観測地点を増やしてきており、これらの長期的な観測データは世界的にも重要なものとなっている。
 1970年代に入りフロン等オゾン層破壊物質がオゾン層を破壊することが指摘された。さらに1980年代初めになって、南極域上空で春季を中心にオゾン層が著しく破壊される現象が発見された。オゾン層に穴の空いたような状態であることから、この現象を「オゾンホール」と呼ばれている。オゾンホール発見後、フロンなどオゾン層を破壊する物質の具体的な規制内容を定めた「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が1987年に採択され、国際的なオゾン層保護の取り組みが行われてきた。日本では、モントリオール議定書を19889月に批准、1989年に発効している。
 国内でもこれらに対応して「オゾン層保護法(特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律)」が1988年に制定された。同法第22条において、「気象庁長官は、オゾン層の状況並びに大気中における特定物質の濃度の状況を観測し、その成果を公表する」と定められている。こうした情勢の中、1990年からB領域紫外域日射の観測を開始した。現在、気象庁では、国内3地点と南極1地点(札幌、つくば、那覇、昭和基地)でオゾン層の観測を、国内1地点と南極1地点(つくば、昭和基地)でB領域紫外域日射の観測を行っている。
 
 本コンテンツには、気象庁の観測したオゾン全量データ、オゾンゾンデ及び反転観測によるオゾン鉛直分布データ、B領域紫外域日射観測データが含まれている。これらの観測結果が、我が国のみならず世界のオゾン層・紫外線の科学解明に一層貢献することを期待する。

上へ



オゾンデータについて
 国際オゾン委員会( IOC/IAMAP )は,1992 年に新しいオゾンの吸収係数と空気分子散乱係数を適用するよう勧告した。 本 コンテンツ に収録したオゾン全量値はこの係数に基づいて計算されているが,この値は以前のオゾン 吸収係数と空気分子散乱係数に基づいて計算された値に比べてほぼ 0.9743 倍となっている。
 反転観測結果は,UMK04アルゴリズムを利用して算出した。

上へ



ディレクトリ構造とデータファイル
(1)データファイル
 コンテンツ中 には,気象庁が観測したドブソン分光光度計,オゾンゾンデ,ブリューワー分光光度計,紫外域日射全量計による オゾン観測値及び紫外域日射観測値を収録している。これらのファイルは, ASCII 形式のテキストファイル及び PDF 形式の図(オゾン全量及びオゾンゾンデ)である。(2)項にディレクトリ構造とその内容を示した。


<< オゾン層及び紫外域日射観測地点一覧 >>
**************************************************************************************************
地点                  WOUDC地点番号  WMO地点番号     緯度          経度         高度

札幌                  012          47412      43゜04'N     141゜20'E     26.3 m(1998/9/24-)
                                                                     18.6 m(-1998/9/23)
つくば(館野)             014          47646      36゜03'N     140゜08'E     31.0 m
鹿児島(1994/2/25-2005/3/31)007          47827      31゜33'N     130゜33'E     31.7 m
鹿児島/吉野(-1994/2/24)  007          47827      31゜38'N     130゜36'E    282.6 m
那覇(1987/3/1-)       190          47936      26゜12'N     127゜41'E     27.5 m
那覇/鏡水(-1987/2/28)   190          47936      26゜12'N     127゜40'E     29.1 m
南鳥島(1997/1/1-2018/1/31) 030          47991      24゜17'N     153゜59'E      8.5 m
**************************************************************************************************
(2)ディレクトリ構造

XXX:WOUDC地点番号

 /total  オゾン全量観測値
  /brewer ブリューワー分光光度計による観測データ
   /stnXXX
  /dobson ドブソン分光光度計による観測データ
   /stnXXX
  /pdffiles Figures of Total ozone
   /total
    /archive
     /stnXXX

 /umkehr オゾン反転観測値
  /brewer ブリューワー分光光度計による観測データ
   /stnXXX
  /dobson  ドブソン分光光度計による観測データ
   /stnXXX

 /sonde オゾンゾンデ観測値
  /stnXXX
  /pdffiles Figures of Ozonesonde
   /sonde
    /archive
     /stnXXX

 /uvb 波長別紫外域日射観測値
  /uvb05nm (0.5ナノメートル毎時別値)
   /stnXXX
    /year
  /uvb50nm (5ナノメートル毎時別値)
   /stnXXX
    /year
  /uvbdly (日積算値)
   /stnXXX
  /uvi (UVインデックス時別値)
   /stnXXX
    /year

 /uvb_broadband 紫外域日射全量観測値
  /year 該当観測年のデータ

上へ






コンテンツの内容に関する問い合わせ先:

気象庁 大気海洋部 環境・海洋気象課
〒105-8431 東京都港区虎ノ門 3-6-9
TEL: 03-6758-3900(内線4707,4697)
E-mail : ozone@met.kishou.go.jp