東北地方の気候 ~四季の天気~

《鳴子峡》

宮城県大崎市

撮影:本田耕平氏

 短い残暑が過ぎると秋雨前線、が東北地方を南下します。北上する台風の影響を受けることも多くあります。東北太平洋側では、9月が一年で最も降水量の多い月です。

 10月に入ると、大陸の高気圧が発達し、その一部が移動性高気圧となって東北地方を覆いさわやかな晴天が続きます。季節が進み、気圧の谷の通過後に冬型の気圧配置が強まるようになると、高い山から雪に覆われはじめます。日本海側では雨やみぞれの天気が増え、次第に平地でも雪が積もりはじめ、冬へと季節が移り変わっていきます。

秋の特徴:台風と秋雨前線

  • 太平洋高気圧の勢力が弱まり、大陸の高気圧が日本付近まで南下し、天気が周期的に変化するようになります。
  • 季節の変わり目には梅雨の頃と同じように前線が日本付近に停滞することがあります(秋雨前線)。
  • 台風の接近が多くなります。前線が停滞している所に台風から温かく湿った空気が流れ込むと、広い範囲で大雨になります。

《2017年9月17日09時の地上天気図》

 台風第18号は西日本を縦断、新潟県沖で温帯低気圧となり北日本を北上。青森県八戸市で最大瞬間風速41.7m/sなど、全国的に大荒れとなりました。

秋の特徴:移動性高気圧

  • 秋になると高気圧と低気圧が3~4日位の周期で交互に通過するようになります。
  • 高気圧の中心付近では雲がなく風も弱く、さわやかな秋晴れとなります。
  • 晴れると明け方には気温が下がって霜の降りることがあります。

《2016年10月15日9時の天気図》

 帯状の高気圧に覆われ九州北部~北日本にかけて晴れ。朝は冷え込み、最低気温が11月並となった所もありました。