南極の気象(2025年6月)


1.概 況

6月は、4月及び5月に引き続き低気圧接近の影響を受けることが多く、平年と比べて月平均気温が高かった。また、6月の月最深積雪の小さい方から7位タイの73cmを記録した。 期間中、今年初めてのA級ブリザードを含め、計3回(内1回は月を跨ぐ)のブリザードがあった。
上旬は、期間の初めは大陸の高気圧の張り出しにより晴れの日が続いたものの、以降は低気圧や気圧の谷の影響で曇りや雪となる日が多かった。 また、低気圧に伴う暖気の流れ込みにより、平均気温が平年と比べてかなり高かった。
中旬は、前半は低気圧や気圧の谷の影響でふぶきの日が多く、13日及び14日のふぶきはそれぞれB級、C級のブリザードとなった。後半は大陸の高気圧の張り出しの中となることが多く、晴れの日が続いた。
下旬は、発達した低気圧が繰り返し接近し、晴れた期間とふぶきの期間が交互に訪れた。特に、30日から7月1日にかけてのふぶきはA級ブリザードとなり、40m/sを超える最大瞬間風速を記録するとともに、 6月の降雪の深さ日合計の10位となる12cmを記録した。

  ブリザード、カタバ風‥‥用語解説




2.気温、風向風速等の気候統計値

気温、風向風速等の気候統計値
平均気温-12.9℃平均湿度64%
最高気温-3.7℃(1日)平均雲量7.2
最低気温-24.3℃(21日)日照時間--h
平均風速7.6m/s全天日射量0.0MJ/㎡
最多風向ENE雪日数17日
最大風速34.4m/s(NE 30日)霧日数0日
最大瞬間風速40.8m/s(NE 30日)平均気圧(海面)987.4hPa

数字の横についている記号の意味は「 データに付加する記号の意味」を参照してください。


3.日平均気温の推移および月平均気温の累年値

日平均気温の推移

日平均気温の推移

データは こちら をご参照下さい。
月平均気温の累年値

月平均気温の累年値

データは こちら をご参照下さい。


4.大気の流れ



南半球月平均500hPa高度および平年偏差

南半球月平均500hPa高度および平年偏差
等値線は500hPa高度を表し、間隔は60m。陰影域は平年偏差を表す。平年値は1991-2020年の期間の平均値。



5.南極昭和基地上空のオゾン層と紫外線の状況について



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