火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第23号
令和3年10月19日16時45分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 阿蘇山では、昨日(18日)14時頃から火山性微動の振幅が大きくなっ
ています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 阿蘇山では、昨日(18日)14時頃から火山性微動の振幅が大きくなっ
ています。本日(19日)00時頃から07時にかけて、火山性微動の振幅
は非常に大きな状態で変動を繰り返しました。その後、火山性微動の振幅は
やや大きな状態で推移しています。
   
 本日、気象庁機動調査班(JMA-MOT)が実施した現地調査では、火
山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、3200トン(前回14日
、1900トン)と多い状態でした。
 
 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線において、2020年7月頃からわずかな縮みの傾向がみられ
ていましたが、現在は停滞しています。

 火山活動が高まっていますので、今後も中岳第一火口から概ね1kmの範
囲に影響を及ぼす噴火の可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。また、火山ガスに注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、20日(水)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。