火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報 第15号
令和3年6月23日14時30分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 阿蘇山では、18日から空振を伴う地震を時々観測しています。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 阿蘇山では、18日に火山性微動の振幅が一時的に増大し、規模のやや大
きな火山性地震が多発しました。09時40分頃と10時10分頃には、空
振を伴う地震を観測しています。また、阿蘇火山博物館提供の火口カメラで
は、10時11分頃に中岳第一火口内で新たな噴気孔が確認されました。

 京都大学が20日に実施した現地調査では、中岳第一火口内に新たな陥没
孔を確認し、陥没孔内での弱い噴気を認めています。21日に気象庁が実施
した現地調査によって、新たな陥没孔と火口カメラで18日に確認された新
たな噴気孔が同一であることを確認しました。

 火山性微動の振幅は小さい状態で経過していますが、わずかな空振を伴う
地震を時々観測しています。また、中岳第一火口内からの噴出音も観測され
ています。

 その他の観測データに火山活動の高まりはみられませんが、今後の情報に
留意してください。

2.防災上の警戒事項等
 火口内では、土砂や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近
では火山ガスに注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。