火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第11号
令和2年1月27日04時50分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 口永良部島では、本日(27日)01時48分に噴火が発生した模様です
。
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島では、本日(27日)01時48分に噴火が発生した模様です
。
 
 噴煙、大きな噴石および火砕流は山体が雲に覆われていたため確認できま
せんでした。
 
 噴火に伴い火山性微動、空振及び傾斜変動を観測しました。火山性微動の
振幅は最大で111マイクロメートルで、10分程度継続し、空振の振幅は
最大で14パスカル程度で、傾斜変動は40ナノラジアン程度でした。
 2019年1月17日に発生した大きな噴石と火砕流を伴った噴火では、
火山性微動の振幅は最大で553マイクロメートル、空振の振幅は最大で2
01パスカル、傾斜変動は50ナノラジアン程度でした。
 これらの観測結果より、今回の噴火の規模は2019年1月17日の噴火
よりは小さいと考えられます。
 (比較に使用した観測点は、火山性微動:古岳南山麓上下動、空振:本村
東、傾斜変動:新岳北東山麓です。)
 
 今後の火山情報に留意してください。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西
にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、27日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。