火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第3号 平成31年1月7日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 口永良部島では、今後も噴火の可能性がありますので、新岳火口から概ね 2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流 に警戒してください。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 新岳火口では、3日以降噴火は発生していません。 3日以降、火山性地震は概ねやや多い状態で経過しており、火山性微動は 観測されていません。また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は概ねやや多 い状態で経過しており、今後も噴火が発生する可能性があります。 4日から本日(7日)15時にかけて、白色の噴煙が最高で火口縁上60 0mまで上がりました。 GNSS連続観測では、島内の長い基線で緩やかな伸びがみられていまし たが、2018年11月以降、鈍化もしくは停滞したと考えられます。 1月1日からの火山性地震、火山性微動の発生回数と東京大学大学院理学 系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁の観測による火山ガス (二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は以下のとおりです。いずれも速報値 であり、精査の結果、後日変更することがあります。 火山性地震 火山性微動 火山ガス (二酸化硫黄) 1月 1日 6回 0回 300トン 2日 57回 2回 300トン 3日 4回 0回 200トン 4日 2回 0回 - 5日 12回 0回 100トン 6日 9回 0回 200トン 7日15時まで 6回 0回 調査中 火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、天候不良や観測条件が悪いなど観測 値が得られなかった日は「-」としています。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、向江浜地区から新岳の南西 にかけての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお それがあるため注意してください。 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(水)16時頃に発表の予定で す。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。