火山名 焼岳 火山の状況に関する解説情報 第12号
平成30年12月3日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 焼岳では、11月22日09時頃から山頂の北西1kmから2km付近を
震源とする地震の多い状態は減少しながらも継続しています。
 この地震に関連して、浅部の火山活動の活発化を示す現象は認められてい
ません。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 焼岳では、11月22日09時頃から山頂の北西1kmから2km付近で
海面下約3kmのやや深いところを震源とする地震活動が活発化しました。
11月25日以降、地震活動は低下しながらも継続しています。
 やや振幅の大きな地震(南峰南東観測点の上下動で30μm/s以上)の
発生回数は、11月24日をピークに減少し、30日は18回、12月1日
は13回、2日は17回、本日(3日)は15時までで5回となっています
。また、11月23日から12月2日までに高山市奥飛騨温泉郷栃尾で震度
1以上を観測した地震は50回(うち震度2が6回)発生し、本日(3日)
は15時までに震度1以上を観測した地震は発生していません。
 山頂付近の浅い場所で発生する低周波地震や火山性微動は観測されておら
ず、また、地殻変動や噴煙の状況にも特段の変化はありません。
 これらのことから、浅部の火山活動の活発化はみられていません。

2.防災上の警戒事項等
 山頂付近では噴気や火山ガスの噴出に注意してください。
 登山する際はヘルメットを持参するなどの安全対策をしてください。

 火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。