火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第82号
平成30年10月15日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 10月12日から10月15日15時までの桜島の活動状況をお知らせし
ます。ごく小規模な噴火が時々発生する程度で推移していますが、再び活発
化するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、噴火活動が続いています。
 南岳山頂火口では、ごく小規模な噴火が時々発生しています。
 
 火山性地震は少ない状況で経過しています。火山性微動は時々発生してい
ます。
 
 10月12日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下の
とおりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することが
あります。
 
            火山性地震 火山性微動 爆発的噴火
 10月12日       23回   31回    0回
    13日        6回    9回    0回
    14日       14回   12回    0回
    15日15時まで   7回   11回    0回
 
 GNSS連続観測では、姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部の膨張
を示す基線の伸びは2018年3月頃から停滞しましたが、長期にわたり供
給されたマグマが蓄積した状態です。
 
 桜島では、ごく小規模な噴火が時々発生する程度で推移していますが、再
び活発化するおそれがあります。

2.防災上の警戒事項等
 南岳山頂火口及び昭和火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。なお、今後の降灰状況次第では、降雨時に土石流
が発生する可能性がありますので留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。