火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第72号
平成30年8月17日19時10分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<噴火警報(噴火警戒レベル4、避難準備)が継続>
 新岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に厳重な警戒(避難準備等の対応)をしてください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 本日(17日)、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋
久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は
、1日あたり1200トン(前回13日、1000トン)で、引き続き多い
状態でした。

 口永良部島では、これまで主に新岳火口付近のごく浅い場所を震源とする
火山性地震が増減を繰り返しており、8月に入ってからは、火山ガス(二酸
化硫黄)の放出量が増加しています。15日には新岳の西側山麓のやや深い
場所を震源とする地震が増加しました。この地震の震源は、2015年5月
の噴火前(2015年1月)に発生した地震と概ね同じ場所であると推定さ
れ、また、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量の多い状態が継続していること
から、今後、火山活動が更に高まる可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね3kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に厳重な警戒(避難準備等の対応)をしてください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るお
それがあるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、18日(土)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。