火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第37号
平成30年5月14日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 5月11日から5月14日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ
します。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新岳火口では、噴煙は白色で火口縁上200mまで上がりました。
 火山性地震は概ね少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されて
いません。
 5月11日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速
報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

   5月11日       3回
     12日       4回
     13日       6回
     14日15時まで  0回

 14日に東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島町及
び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1日あ
たり200トン(前回5月10日、100トン)でした。

 地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認められま
せん。

 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、2
017年10月以降火山性地震の活発化がみられること、噴煙量や火山ガス
(二酸化硫黄)の放出量は、2014年8月の噴火前よりも多い状態で経過
していることから、引き続き噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2
kmの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけではなく小さな噴石が風に流されて降るおそれが
あるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、18日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。