火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第33号
平成30年4月27日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 4月23日から4月27日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせ
します。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新岳火口では、噴煙は白色で火口縁上300mまで上がりました。

 火山性地震は概ねやや多い状態で経過しています。火山性微動は観測され
ていません。
 4月23日からの火山性地震の回数は以下のとおりです。なお、回数は速
報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

   4月23日      12回
     24日       8回
     25日       0回
     26日       7回
     27日15時まで  0回

 4月25日に東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所、屋久島
町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は、1
日あたり400トン(前回4月20日、200トン)でした。

 4月26日及び27日に実施した現地調査では、噴煙及び熱異常域の状況
は、前回(4月10日及び11日)と比べて特段の変化は認められませんで
した。

 地殻変動観測では、火山活動によると考えられる特段の変化は認められま
せん。

 2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低いものの、2
017年10月以降火山性地震の活発化がみられること、噴煙量や火山ガス
(二酸化硫黄)の放出量は、2014年8月の噴火前よりも多い状態で経過
していることから、引き続き噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石及び火砕流に警戒してください。また、新岳火口から西側の概ね2
kmの範囲では、火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけではなく小さな噴石が風に流されて降るおそれが
あるため注意してください。
 地元自治体等が行う立入規制等にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、5月1日(火)16時頃に発表の予
定です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。