火山名 蔵王山 火山の状況に関する解説情報 第13号
平成30年2月16日16時00分 仙台管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 蔵王山では、小規模な噴火が発生する可能性があります。想定火口域(馬
の背カルデラ)から概ね1.2kmの範囲で警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 1月28日に地殻変動を伴う火山性微動が観測されてから、火山活動がや
や高まった状態となっています。

  本日(16日)、陸上自衛隊東北方面隊の協力により実施した上空からの
観測では、御釜をはじめ蔵王山付近の噴気活動や地表面の状況に異常は認め
られませんでした。
  また、監視カメラによる観測でも噴気などの状況に特段の変化はみられて
いません。

 2月13日以降、火山性地震は少ない状態で経過し、火山性微動は観測さ
れていません。火山性地震の回数(速報値を含む)は以下のとおりです。

              火山性地震
2月13日            1回
  14日            1回
  15日            2回
  16日00時から15時まで  1回

 坊平観測点に設置している傾斜計では山頂の南方向が隆起する変化が続い
ていましたが、4日頃からは停滞しています。

  引き続き、火山活動の推移を注視していきます。

2.防災上の警戒事項等
 想定火口域(馬の背カルデラ)から概ね1.2kmの範囲では、噴火に伴
う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
 地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
 また、噴火時には、火口の風下側では火山灰や小さな噴石が遠方まで風に
流されて降るおそれがあるため注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(月)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。