火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第4号
平成30年1月15日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 1月12日から1月15日15時までの霧島山(新燃岳)の活動状況をお
知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、本日(15日)15時までに火山性地震が48回と増加して
います。また、浅い場所を震源とする低周波地震が時々観測されており、火
山活動がやや高まった状態が続いています。

 噴煙は白色で火口縁上200mまで上がりました。

 1月12日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。な
お、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

               火山性地震    火山性微動
   1月12日         12回       0回
     13日          5回       0回
     14日          7回       0回
     15日15時まで    48回       0回

 地殻変動観測では、新燃岳の明瞭な山体膨張を示す傾斜変動は認められま
せん。GNSS連続観測では、2017年7月頃から霧島山を挟む基線の伸
びが継続しています。このことから、霧島山の深い場所でマグマの蓄積が続
いていると考えられますので、火山活動に注意が必要です。

2.防災上の警戒事項等
 弾道を描いて飛散する大きな噴石が火口から概ね2kmまで、火砕流が概
ね1kmまで達する可能性があります。そのため、火口から概ね2kmの範
囲では警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るおそれがあるため注意してください。
 また、爆発的噴火に伴う大きな空振による窓ガラスの破損や降雨時の土石
流にも注意してください。
 地元自治体等が発表する火山ガスの情報にも留意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、19日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。