火山名 霧島山(新燃岳) 火山の状況に関する解説情報 第8号
平成29年10月8日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 新燃岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する
大きな噴石に警戒してください。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 新燃岳では、9月23日頃から火山性地震が増加し、振幅も次第に大きく
なりました。昨日(7日)は38回と減少しました。本日(8日)15時ま
では36回でした。火山性微動は観測されていません。
 地震の増加に伴う地殻変動は認められませんが、GNSS連続観測による
と、2017年7月頃から霧島山を挟む基線で伸びの傾向がみられており、
霧島山の深い場所で膨張している可能性があります。
 監視カメラによる観測では、本日(8日)、白色の噴煙が火口縁上200
mまで上がりました。西側斜面の割れ目付近及び割れ目の下方で弱い噴気を
引き続き観測しました。
 
 10月3日からの火山性地震、火山性微動の回数は以下のとおりです。な
お、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。
 
              火山性地震  火山性微動
10月 3日          30回     0回
    4日          39回     0回
    5日          87回     0回
    6日         163回     0回
    7日          38回     0回
    8日15時まで     36回     0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 噴火時には、風下側で火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流
されて降るおそれがあるため注意してください。
  引き続き地元自治体等が行う立入規制に従ってください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、9日(月)16時頃に発表の予定で
す。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。