火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第66号
平成29年8月14日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 8月10日から8月14日15時までの桜島の活動状況をお知らせします
。南岳山頂火口及び昭和火口から1kmを超えて飛散する大きな噴石や小規
模な火砕流を伴う爆発的噴火が引き続き発生するおそれがあります。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、噴火を44回観測し、このうち1回が爆発的噴火でした。
 噴煙が最高で火口縁上1800mまで上がり、弾道を描いて飛散する大き
な噴石が最大6合目(昭和火口より300mから500m)まで達しました
。
 同火口では、13日に高感度の監視カメラで明瞭に見える火映を観測しま
した。 
 
 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。
 
 火山性地震は、12日以降はやや多い状態で経過しています。噴火に伴う
火山性微動が発生しました。
  
 8月10日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。
 
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   8月10日        36回     0回     0回
     11日        42回    10回     0回
     12日        60回    57回     0回
     13日       101回    31回     0回
     14日15時まで   70回     3回     1回

 姶良カルデラ(鹿児島湾奥部)の地下深部へのマグマ供給が継続しており
、今後も噴火活動が継続する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流
されて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

 次の火山の状況に関する解説情報は、18日(金)16時頃に発表の予定
です。
 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。