火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第52号 平成29年7月7日16時00分 福岡管区気象台・鹿児島地方気象台 **(見出し)** <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続> 7月3日から7月7日15時までの口永良部島の活動状況をお知らせしま す。 **(本 文)** 1.火山活動の状況 口永良部島では、噴火は観測されていません。 新岳火口では、白色の噴煙が最高で火口縁上200mまで上がりました。 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていま せん。 7月3日以降の火山性地震の発生状況は以下のとおりです。なお、地震回 数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。 7月 3日 1回 4日 0回 5日 1回 6日 2回 7日15時まで 0回 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。 6日に実施した山麓からの現地調査では、前回(6月14日から6月15 日)と比べて新岳の噴煙及び熱異常域の状況に変化は認められませんでした 。 6月5日から6月18日(期間外)にかけて東京大学大学院理学系研究科 、京都大学防災研究所、屋久島町及び気象庁が実施した観測では、火山ガス (二酸化硫黄)の放出量は1日あたり40から200トン(前回5月22日 から5月27日、100から400トン)でした。 新岳火口付近のごく浅い地震の増加が時々みられることや、火山ガス(二 酸化硫黄)の放出量が2014年8月の噴火前よりもやや多い状態で経過し ていることから、2015年5月29日と同程度の噴火が発生する可能性は 低くなっているものの、引き続き噴火の可能性があります。 2.防災上の警戒事項等 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大 きな噴石及び火砕流に警戒してください。向江浜地区から新岳の南西にかけ ての火口から海岸までの範囲では、火砕流に警戒してください。 風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ るため注意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してく ださい。 次の火山の状況に関する解説情報は、10日(月)16時頃に発表の予定 です。 なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。 <火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>