火山名 阿蘇山 火山の状況に関する解説情報(臨時) 第16号
平成29年5月11日17時45分 福岡管区気象台

**(見出し)**
<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>
 阿蘇山の火山活動は低下しました。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 火山ガス(二酸化硫黄)の1日あたりの放出量は、4月28日以降、16
00トンから1700トンとやや多い状態で経過していましたが、5月8日
および本日(11日)実施した現地調査では、700トン、1000トンと
減少し、以前の状態に戻りました。

 孤立型微動の回数は、4月27日から29日にかけて増加しましたが、そ
の後は次第に減少し、5月4日以降は少ない状態で経過しています。火山性
地震の回数は、概ね多い状態でした。火山性微動の振幅は小さな状態で経過
しています。

 また、本日実施した現地調査では、前回(5月1日)に引き続き、中岳第
一火口内に緑色の湯だまりを確認しました。湯だまりの表面温度は約42度
で、湯だまり量は中岳第一火口底の約10割でした。

 地殻変動観測では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。

 以上のように、阿蘇山の火山活動は低下しました。

2.防災上の警戒事項等
 火口周辺に影響を及ぼす噴火の兆候は認められませんが、火口内では土砂
や火山灰が噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意
してください。 

  火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)が継続>