火山名 浅間山 火山の状況に関する解説情報 第22号
平成29年3月17日16時00分 気象庁地震火山部

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
 3月13日から3月17日15時までの浅間山の活動状況をお知らせしま
す。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 火山活動はやや活発な状態で経過しています。

 今期間、噴煙の状況は、14日に一時的に火口縁上800メートルまで上
がったほかは、概ね400メートル以下で推移しています。夜間に高感度カ
メラで、山頂火口の微弱な火映を観測しています。
 16日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日
あたり900トン(前回7日2200トン)とやや多い状態でした。

 2015年4月下旬頃から増加している山頂直下のごく浅いところを震源
とする体に感じない火山性地震は、今期間やや多い状態で経過しています。

 火山性地震、火山性微動の発生回数は以下のとおりです(速報値を含む)
。
                火山性地震  火山性微動
  3月13日          60回     1回
    14日          57回     0回
    15日          67回     0回
    16日          42回     0回
    17日(15時まで)   46回     0回

 山頂の南南西にある塩野山の傾斜計では、2015年6月上旬頃から12
月にかけて観測された北または北西上がりのわずかな変化が、2016年1
2月頃から再び観測されています。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2キロメートルの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石
に警戒してください。
 登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでく
ださい。
 また風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降
るため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、20日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>