火山名 吾妻山 火山の状況に関する解説情報 第23号
平成28年6月6日16時00分 仙台管区気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>
5月30日から6月6日15時までの吾妻山の活動状況をお知らせします。

**(本 文)**
1.火山活動の状況

 火山活動はやや活発な状態が続いています。

 遠望カメラの観測では、大穴火口からの噴気の高さの最高は100mで、
やや活発な状態が続いています。
 
 今期間、火山性地震は1回発生しました。火山性微動は観測されませんで
した。
  
 浄土平の傾斜計(大穴火口の東南東約1km)の観測では、2014年7
月頃から西南西側(火口方向側)上がりの変動で推移した後、2015年7
月頃から停滞していましたが、9月頃から西側下がりの傾向となっています
。
 GNSS連続観測では、2014年9月頃から一切経山付近の膨張を示す
緩やかな変化がみられていましたが、2015年7月頃から停滞または縮み
の傾向となっています。

2.防災上の警戒事項等
 大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火
口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴
石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入
らないでください。また、大穴火口の風下側では降灰及び風の影響を受ける
小さな噴石、火山ガスに注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、13日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>