火山名 桜島 火山の状況に関する解説情報 第31号
平成28年5月20日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>
 5月16日から5月20日15時までの桜島の活動状況をお知らせします
。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。 

 昭和火口では噴火を10回観測しました。16日06時30分の噴火では
、多量の噴煙が火口縁上3500mまで上がりました。爆発的噴火は発生し
ていません。

 南岳山頂火口では、18日にごく小規模な噴火を観測しました。 

 火山性地震、火山性微動は少ない状態で経過しました。

 17日に実施した現地調査では、火山ガス(二酸化硫黄)の放出量は1日
あたり300トン(前回2日500トン)とやや少ない状況でした。

 18日に実施した赤外熱映像装置による現地調査では、前回(2015年
8月28日)の観測と同様に、桜島の北側斜面から北西側斜面にかけて特段
の変化は認められませんでした。

 5月16日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数は以下のと
おりです。なお、回数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあ
ります。

              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
   5月16日        11回     7回     0回
     17日        15回    13回     0回
     18日        19回    10回     0回
     19日         4回     0回     0回
     20日(15時まで)  0回     0回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、23日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>