火山名 口永良部島 火山の状況に関する解説情報 第15号
平成28年2月17日18時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(見出し)**
<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>
 本日(17日)、第134回火山噴火予知連絡会が開催され、口永良部島
の火山活動について検討を行い、結果を以下のとおり取りまとめました。

**(本 文)**
1.火山活動の状況
 口永良部島の火山活動に関する検討結果

 口永良部島では、引き続き噴火の可能性があり、噴火に伴う大きな噴石及
び火砕流に警戒が必要です。

 口永良部島では2015年6月19日のごく小規模な噴火以降、噴火は発
生していません。
 1日あたりの二酸化硫黄放出量は、2015年9月以降、100から30
0トンとやや少ない状態が続いていますが、9月と12月に、一時的に1日
あたり500トンを超えてやや多くなりました。
 2015年5月29日の噴火以降、火映は観測されておらず、新岳火口の
西側割れ目付近の熱異常域の温度も低下した状態が続いています。火山性地
震も少ない状態が続いています。
 地殻変動観測で2015年3月頃までにみられていた島の隆起を示す変動
はその後停滞しており、マグマの上昇を示すような顕著な変化は認められま
せん。
 以上のように火山活動が高まる傾向はみられないことから、2015年5
月29日と同程度の噴火が発生する可能性は低い状態が続いているものと考
えられます。しかしながら、5月29日の噴火前からの島の隆起した状態が
維持されていることから、引き続き噴火の可能性があり、火砕流にも警戒が
必要と考えられます。 
 噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲
、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2
.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。風下側
では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注
意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

2.防災上の警戒事項等
 噴火に伴う大きな噴石の飛散が予想される新岳火口から概ね2kmの範囲
、及び火砕流の流下による影響が及ぶと予想される新岳火口の西側の概ね2
.5kmの範囲では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。風下側
では、火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注
意してください。降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>