火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第83号
平成27年10月9日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(10月5日から9日15時)
 中岳第一火口では、9月14日09時43分に噴火が発生した以降、本日
(9日)15時現在も噴火は継続中です。

 遠望カメラによる観測では、噴煙が最高で火口縁上800mまで上がって
いるのを確認しました。

 6日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり1900
トン(前回9月29日900トン)と多い状態でした。

 火山性微動の振幅は消長を繰り返しながら概ね大きな状態で経過していま
したが、7日以降は小さな状態となっています。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線で、8月頃からわずかに伸びの傾向が認められます。

 今後も、9月14日と同程度の噴火が発生する可能性があります。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るため注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、13日(火)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>