火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第173号
平成27年7月30日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>

1.火山活動の状況
(7月24日から30日15時)
 口永良部島では、火山活動の高まった状態が継続しています。
 新岳では、6月19日のごく小規模な噴火以降、噴火は観測されていませ
ん。

 遠望カメラによる観測では、本日(30日)は白色の噴煙が火口縁上10
0mまで上がっているのを確認しました。

 昨日(29日)、東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所及び
気象庁が実施した観測では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり500トン(
前回18日700トン)、本日、気象庁が実施した観測では、1日あたり6
00トンとやや多い状態でした。

 火山性地震は、本日は観測されていません。
 火山性微動は観測されていません。

 7月24日以降の火山性地震の発生状況は以下の通りです。なお、地震回
数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

    7月24日         29回
      25日          9回
      26日          0回
      27日          0回
      28日          1回
      29日          0回
      30日15時まで     0回

 ※口永良部島の通信障害により、一部の地震計が欠測となっています。こ
のため、検知力が低下しており、小さな地震が観測できていない可能性があ
ります。
 ※過去の地震回数については、これまでに発表した火山の状況に関する解
説情報でご確認ください。

 今後も、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性があります。

 火砕流の到達が予想される屋久島町口永良部島の居住地域では厳重な警戒
(避難等の対応)をしてください。

2.防災上の警戒事項等
 大きな噴石の飛散及び火砕流の流下が切迫している居住地域では、厳重な
警戒(避難等の対応)をしてください。
 屋久島町の避難等の指示に従ってください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため
注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、31日(金)10時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>