火山名  御嶽山  火山の状況に関する解説情報  第70号
平成27年7月24日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(7月17日から7月24日15時までの御嶽山の活動状況)

 火山性地震は、やや少ない状態で経過しています。
 19日から20日にかけて一時的に火山性地震が増加しましたが、その後
は減少しています。
 また、20日04時54分頃に火山性微動が発生し、ほぼ同時にわずかな
山側上がりの傾斜変化を観測しました。遠望カメラによる噴煙の状況は、視
界不良のため確認できませんでしたが、空振計の観測データに特段の変化は
みられていません。

 御嶽山の火山活動は低下してきており、昨年(2014年)9月27日と
同程度、またはそれを上回る規模の噴火が発生する可能性は低くなっていま
す。
 一方、火口列からの噴煙活動や地震活動が続いています。このことから、
今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。

 遠望カメラによる観測では、噴煙は白色で、火口縁上200メートル以下
で推移しています。

 地殻変動観測では、火山活動の高まりを示す変化は観測されていません。

 火山性地震の回数(速報値)は以下のとおりです。いずれも体に感じない
程度の微小な火山性地震です。

             火山性地震
  7月17日         0回
  7月18日         0回
  7月19日        12回
  7月20日        26回
  7月21日         4回
  7月22日         1回
  7月23日         5回
  7月24日(15時まで)  0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね1キロメートルの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描い
て飛散する大きな噴石に警戒してください。
 風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、31日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>