火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第51号
平成27年6月19日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(6月15日から19日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 昭和火口では、爆発的噴火が5回発生しました。弾道を描いて飛散する大
きな噴石は最大5合目(昭和火口より500から800m)まで達しました。
 また、同火口では、夜間に高感度カメラで明瞭に見える火映を17日から
18日にかけて観測しました。

 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観
測総合坑道に設置している伸縮計では、1月1日頃から山体の膨張と考えら
れる変化が継続しています。
 これにより、2012年7月24日及び2013年8月18日以上の多量
の火山灰を噴出する噴火が発生する可能性があります。今後の火山活動に注
意してください。

 火山性地震は17日以降、やや多くなっています。噴火に伴う火山性微動
が発生しています。
  
 6月15日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)
は以下のとおりです。 
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 6月15日         31回     0回     1回
 6月16日         13回     2回     0回
 6月17日         72回    11回     0回
 6月18日         85回     8回     1回
 6月19日(15時まで)  66回    14回     3回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、22日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>