火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第88号
平成27年6月18日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>

1.火山活動の状況
 口永良部島の新岳では、本日(18日)12時17分頃に噴火が発生し、
12時47分まで継続しました。天候不良のため噴煙の状況は不明でした。

 噴火に伴う火山性微動を観測しました。新岳北東山麓観測点(新岳火口か
ら北東約2.3km)で19.4パスカルの空振(5月29日の噴火では6
2.2パスカルで振り切れ)を観測しました。

 現地調査では、屋久島町と西之表市、中種子町で降灰を確認しています。

 第十管区海上保安本部によると、口永良部島の新岳火口から約9kmの東
海上で、12時17分頃に発生した噴火に伴うと考えられる、0.5から2
.5cm程度の小さな噴石が降ったことが巡視船により確認されました。ま
た、周辺海域で降灰も確認されています。

 6月12日以降の火山性地震の発生状況は以下の通りです。なお、地震回
数は速報値であり、精査の結果、後日変更することがあります。

    6月12日           4回
      13日          3回
      14日          2回
      15日          8回
      16日          10回
      17日         33回
      18日15時まで    26回

 ※精査の結果、17日の地震回数を31回から33回へ変更しました。

 今後も、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性があります。

 火砕流の到達が予想される屋久島町口永良部島の居住地域では厳重な警戒
(避難等の対応)をしてください。

2.防災上の警戒事項等
 大きな噴石の飛散及び火砕流の流下が切迫している居住地域では、厳重な
警戒(避難等の対応)をしてください。
 屋久島町の避難等の指示に従ってください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、19日(金)10時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)が継続>