火山名  霧島山(新燃岳)  火山の状況に関する解説情報  第4号
平成27年4月3日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月30日から4月3日15時)
 新燃岳では、3月27日以降火山性地震は減少しましたが、4月1日から
やや増加しています。

 遠望観測では、火口縁を超える噴煙は認められませんでした。
  
 GNSS連続観測によると、新燃岳の北西数kmの地下深くにあると考え
られるマグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2013年12月頃から伸び
の傾向が認められます。新燃岳周辺の一部の基線では、2013年12月頃
からみられていた伸びの傾向は、やや鈍化しています。

 今後の火山活動の推移に注意してください。

 3月30日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のとお
りです。

               火山性地震    火山性微動
   3月30日          2回       0回
   3月31日          3回       0回
   4月 1日         27回       0回
   4月 2日         11回       0回
   4月 3日(15時まで)   1回       0回

2.防災上の警戒事項等
 新燃岳では火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性がありま
すので、新燃岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛
散する大きな噴石に警戒してください。
 噴火時には、風下側で火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が風に流
されて降るおそれがあるため注意してください。
 降雨時には、泥流や土石流に注意してください。

  火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>