火山名  御嶽山  火山の状況に関する解説情報  第52号
平成27年3月27日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月20日から3月27日15時までの御嶽山の活動状況)

 御嶽山の火山活動は引き続き低下してきており、昨年(2014年)9月
27日と同程度、またはそれを上回る規模の噴火が発生する可能性は低くな
っています。一方、火口列からの噴煙活動や地震活動が続いていることから
、今後も小規模な噴火が発生する可能性があります。

 25日に長野県の協力により実施した上空からの観測では、剣ヶ峰山頂西
側の火口列から引き続き白色の噴煙が認められ、噴煙の風下側で硫化水素臭
が認められました。火口列の高温域の分布は、前回(1月16日)の観測に
比べて特段の変化は認められませんでした。
 今期間の遠望カメラによる観測では、噴煙は白色で、火口縁上100mか
ら500mの高さで推移しています。

 傾斜計などの観測データに特段の変化はみられません。
 
 火山性地震の回数(速報値)は以下のとおりです。いずれも体に感じない
程度の微小な火山性地震です。

             火山性地震
  3月20日         2回
  3月21日         3回
  3月22日         1回
  3月23日         4回
  3月24日         4回
  3月25日         3回
  3月26日         4回
  3月27日(15時まで)  2回
 
 火山性微動は観測されていません。

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね3kmの範囲では大きな噴石の飛散と火砕流に警戒してくだ
さい。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそ
れがあるため注意してください。
  また、降雨時には土石流の可能性がありますので注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、4月3日(金)16時頃に発表の予
定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>