火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第20号
平成27年3月13日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月9日から13日15時)
 阿蘇山では、連続的な噴火活動が続いています。

 噴煙は最高で火口縁上600mまで上がりました。

 11日に実施した現地調査では、火口からの鳴動は5日(前期間)よりも
小さくなっており、時々かすかに聞こえる程度でした。火口内には噴気が充
満していたため、火口内の状況は確認できませんでした。
 二酸化硫黄の放出量は1日あたり1700トン(前回2月9日1500ト
ン)と多い状態でした。

 火山性微動は、振幅の大きな状態が継続していますが、9日以降はやや小
さくなりました。

 GNSS連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千
里を挟む基線で、わずかな伸びの傾向が認められます。

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、16日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>