火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第20号
平成27年3月9日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(3月6日から9日15時)
 口永良部島の火山活動は活発な状態が継続しています。
 噴火は発生しませんでしたが、新岳火口からの噴煙量は2014年8月3
日の噴火前に比べて多い状態が継続しており、白色の噴煙が火口縁上500
mまで上がりました。

 火山性地震を8回観測しました。火山性微動は観測されませんでした。

 GNSS連続観測では、2014年12月頃から一部の基線にわずかな伸
びの傾向が認められます。傾斜計では、特段の変化は認められません。

 火山ガス観測や地殻変動によると、今後、爆発力が強い噴火や規模の大き
な噴火に移行する可能性がありますので、火山活動の推移を引き続き注意深
く見守る必要があります。

 3月6日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のとおり
です。

               火山性地震    火山性微動
   3月 6日          1回       0回
   3月 7日          3回       0回
   3月 8日          3回       0回
   3月 9日(15時まで)   1回       0回

2.防災上の警戒事項等
 新岳火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大
きな噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、13日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>