火山名  桜島  火山の状況に関する解説情報  第12号
平成27年2月6日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(2月2日から2月6日15時)
 桜島では、活発な噴火活動が続いています。
 
 昭和火口では、爆発的噴火が3回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴
石が最大4合目(昭和火口より800から1300m)まで達しました。ま
た、同火口では、5日から6日にかけて夜間に高感度カメラで確認できる程
度の微弱な火映を観測しました。 

 大隅河川国道事務所の有村観測坑道及び京都大学防災研究所のハルタ山観
測総合坑道に設置している傾斜計及び伸縮計では、1月1日頃から山体の膨
張と考えられる変化が継続しています。
 この膨張が一度に解消されると、2012年7月24日及び2013年8
月18日と同規模もしくはそれ以上の多量の火山灰を噴出する噴火が発生す
る可能性があります。今後の火山活動に注意してください。

 南岳山頂火口では、噴火は発生しませんでした。

 火山性地震は4日にやや多くなりましたが、それ以外は少ない状態で経過
しました。噴火に伴う火山性微動が発生しています。
 
 2月2日からの火山性地震、火山性微動、爆発的噴火の回数(速報値)は
以下のとおりです。
              火山性地震  火山性微動  爆発的噴火
 2月 2日          6回     6回     0回
 2月 3日         12回    25回     1回
 2月 4日         55回    15回     2回
 2月 5日         25回    11回     0回
 2月 6日(15時まで)  22回     5回     0回

2.防災上の警戒事項等
 昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を
描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石(火山れき)が遠方まで風に流さ
れて降るため注意してください。
 爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあ
るため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、9日(月)16時頃に発表の予定で
す。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>