火山名  阿蘇山  火山の状況に関する解説情報  第6号
平成27年1月23日16時00分  福岡管区気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(1月19日から1月23日15時)
 阿蘇山では、活発な噴火活動が続いています。

 遠望観測では、20日に噴煙が最高で火口縁上1000メートルまで上が
りました。

 中岳第一火口では、夜間に遠望カメラで、赤熱した噴石が火口縁上に上が
っていることを確認したほか、20日に火映を観測しました。

 火山性微動の振幅は、22日にやや小さくなりましたが、依然大きい状態
で継続しています。また、噴火に伴う空振を時々確認しました。

 傾斜計では、5日から火口方向(東上がり)が隆起する変化が認められま
したが、9日以降は鈍化しています。GNSS連続観測では、一部の基線に
わずかな伸びの傾向が認められます。

 1月19日からの火山性地震の回数及び微動積算時間(いずれも速報値)
は以下のとおりです。

              火山性地震    微動積算時間
  1月19日         73回   24時間00分
  1月20日        112回   24時間00分
  1月21日         49回   24時間00分
  1月22日         36回   24時間00分
  1月23日(15時まで)  13回   15時間00分

2.防災上の警戒事項等
 中岳第一火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散す
る大きな噴石に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石が1k
mを超えて降るため、風下側では火山灰だけでなく小さな噴石にも注意して
ください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、26日(月)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>