火山名  草津白根山  火山の状況に関する解説情報  第32号
平成26年12月26日16時00分  気象庁地震火山部

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>

1.火山活動の状況
(12月19日から12月26日15時までの草津白根山の活動状況)

 火山活動の活発化を示すデータが引き続き観測されています。
 GNSS観測データでは湯釜付近の膨張を示す変化は12月頃から鈍化し
ています。全磁力観測によると、5月以降の湯釜近傍地下の温度上昇を示す
変化は7月以降停滞しています。

 3月上旬から増加していた火山性地震は消長を繰り返しながら多い状態が
継続していましたが、8月20日以降は少ない状態で経過しています。
 12月5日からの火山性地震の発生回数(速報値を含む)は以下のとおり
です。
             火山性地震
 12月19日         0回
 12月20日         2回
 12月21日         2回
 12月22日         1回
 12月23日         1回
 12月24日         3回
 12月25日         2回
 12月26日(15時まで)  3回
 
 火山性微動は観測されていません。
 遠望カメラによる噴気などの状況等他のデータには特段の変化はみられて
いません。

2.防災上の警戒事項等
 湯釜火口から概ね1kmの範囲では、小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛
散する大きな噴石に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な
地域には立ち入らないでください。
 噴火時には、風下側で火山灰や小さな噴石が風に流されて降るおそれがあ
るため注意してください。
 また、ところどころで火山ガスの噴出が見られます。周辺のくぼ地や谷地
形などでは高濃度の火山ガスが滞留する事がありますので、注意してくださ
い。

  次の火山の状況に関する解説情報は、平成27年1月2日(金)16時頃
に発表の予定です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)が継続>