火山名  口永良部島  火山の状況に関する解説情報  第55号
平成26年12月15日16時00分  福岡管区気象台・鹿児島地方気象台

**(本  文)**
<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>

1.火山活動の状況
(12月12日から12月15日15時)
 口永良部島では、噴火は発生しませんでしたが、火山活動の高まった状態
が継続しています。
 
 東大院理・京大防災研・屋久島町が12日に、福岡管区気象台が14日に
実施した観測では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり1000から1200
トン(前回12月11日1500トン)と多い状態が続いています。
 熱異常域の分布に特段の変化はありませんでした。
  
 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上300mまで上がりました。

 火山性地震が2回発生しました。火山性微動は観測されませんでした。
 地殻変動観測では、特段の変化は認められません。

 12月12日からの火山性地震、火山性微動の回数(速報値)は以下のと
おりです。

               火山性地震    火山性微動
  12月12日          0回       0回
  12月13日          1回       0回
  12月14日          0回       0回
  12月15日(15時まで)   1回       0回

2.防災上の警戒事項等
 火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな
噴石に警戒してください。
 向江浜地区から新岳の南西にかけて、火口から海岸までの範囲では火砕流
に警戒してください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石が風に流されて降るおそれがある
ため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。

  次の火山の状況に関する解説情報は、19日(金)16時頃に発表の予定
です。
  なお、火山活動の状況に変化があった場合には、随時お知らせします。

<火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)が継続>